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教員のリアルを知る

STORY 02 中学校

東出 大地

板橋区立加賀中学校
主任教諭 (平成27年度採用)

生徒と同じ目線で寄り添い、 耳を傾け、信頼関係を築く。

生徒と同じ目線で寄り添い、 耳を傾け、信頼関係を築く。

SPECIAL MOVIE

様々な個性の生徒と
触れ合う楽しさを知った

 学生時代から人と関わることや何かを教えることが好きだったのが、教員を目指したきっかけです。授業で分からないことなどを友人から聞かれることが多く、教えてあげたときに「ありがとう」と言ってもらえるのが嬉しくて、教員という仕事を意識するようになりました。
 教員になることを決意したのは、教育実習で実際に生徒たちと触れ合ったときのこと。実習先の高校で授業を体験させてもらったり、ホームルームや掃除の時間に何気ない雑談をしたりする中で、様々な個性を持つ生徒たちと近い距離で話をしながら、打ち解けていくことに喜びを覚えたのです。また、実習が終了する際には生徒たちが額縁入りの写真をサプライズでプレゼントしてくれ、教員という仕事のやりがいの一端を知ることができました。実習の短い期間だけでも、これほど楽しい時間が過ごせるのなら、きっと自分に向いているに違いないと思い、教員になることを決めました。

根底にあるのは、
生徒一人ひとりとの信頼関係

 この仕事をする上で欠かせないのは、生徒一人ひとりとの間に信頼関係を築くことだと思っています。そのためにも、生徒に寄り添い、どんな話にもきちんと耳を傾けることを日々意識しています。また、話を聞くだけではなく、休み時間もできる限りフロアに出て生徒が話しかけやすい状況を作ったり、皆の輪に入りづらそうにしている子がいればこちらから声をかけたりすることも大切にしています。
 話を聞く際に心掛けているのは、絶対に否定しないこと。一度否定してしまうと、心を閉ざしてそこから話してもらえなくなってしまうこともあるからです。たとえ間違っていると感じたり、指摘したくなったりしても、まずは一度生徒の考えを受け入れる。そうしたコミュニケーションを続けていると次第にこちらの想いが伝わり、授業も真摯に聞いてくれるようになり、「プリント配りましょうか?」と生徒の方が私を助けてくれたりもします。自分が教えるだけでなく、生徒から教わったり、助けられたりすることもあるんだと意識をすることも大事だと思います。

努力や工夫を凝らせば、
生徒は反応で返してくれる

 やはり、自分が教えている技術の授業を楽しいと言ってもらえると、やりがいを感じます。技術という教科は中学で初めて学習する分野。はじめの頃は「一体どんなことをやるんだろう?」と好奇心と不安が入り混じった状態なので、できる限り実際にものづくりを行う作業を多めにして、技術の楽しさを感じてもらえるように工夫しています。その結果、授業を重ねるうちに生徒の表情が明るく柔らかくなり、「先生、技術って楽しいね!」と言ってもらえたときは、努力が報われた気がして思わずこちらまで笑顔になります。
 また、担任として受け持っていたクラスのある生徒が受験ですごく悩んでいて、12月頃から受験が終わるまで、相談に乗っていたことがありました。生徒が大きな不安を抱えているのが痛いほど分かっていたので、できる限り親身に話を聞いていたところ、その生徒が最後に「私、先生になろうと思います」とボソッと言ったのです。あの一言は今でも忘れられません。

BOX

教員を目指す方への
メッセージ

 多くの生徒や保護者の方と関わる仕事なので、大変なことももちろんあります。ただ、それ以上に大きなやりがいがあるのが教員の仕事です。生徒の変化や成長を、日々目の前で感じられる。そして、生徒と一緒に自分自身も人間として成長していける。これは、教員だからこそ感じられる醍醐味だと思います。
 それに、壁にぶつかったとしても自分一人で解決しなければいけないわけではありません。周りの先生方にアドバイスをもらったり、時には生徒に助けてもらったり。周りのサポートも十分に受けられる環境があるので、恐れずに一歩踏み出してもらえたら嬉しいです。

COLUMN 01 私の働き方改革

 最近は制度も整ってきており、働きやすくなっていると感じています。書類の確認や準備はスクール・サポート・スタッフにお願いしていますし、学生ボランティアが週に数日来て授業補助やプリント配布を行ってくれます。こうした制度を活用しながら、定時で帰る日と残業する日を自分で決めて、メリハリをつけて働いています。

COLUMN 02 OFF-TIME

 多趣味なので、読書やスポーツをしたり、旅行に出かけたりと自由に過ごしています。読書に関しては、ジャンル問わず何でも読むので、書店に行って目についたものを買って読むスタイル。読み終わった本は学校に置いて生徒たちにも自由に読めるようにしています。
 旅行もいろいろな場所に行きますが、バイクも好きなので今年の夏は友人たちとバイクツーリングで仙台まで行きました。風を切って走っているだけでも気分転換になるので、お勧めです。

off-time

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