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キャリアを知る

わたしのキャリアヒストリー

 教員になってからどのようなキャリアを歩むことができるのでしょうか。
 ライフイベントも含めたキャリアヒストリーを、管理職に振り返ってもらいました。

友田 和
キャリアヒストリー

教員を目指したきっかけ

 人の話を聞いたり、何かを教えたりすることは子供の頃から好きで、漠然と「将来は先生になりたい」との思いがありました。中学生時代は英語が得意でしたが、私の生まれ育った地方では外国の方に接する機会がほとんどありません。私は外国の方の発する言葉に触れたくて、ラジオの英語講座に毎日耳を傾けたものでした。そんな中、自分の英語を試してみたくて、修学旅行で観光地に立ち寄った際に思い切って外国人観光客に話しかけてみたところ、自分の英語が通じたことには感激しました。
 この経験から、世界中の人たちとコミュニケーションできる喜びや楽しさを多くの人に伝えたいと思い、教員を目指す気持ちを一層強くしました。

管理職選考受験に至るまでの意識の変化

 教員になったばかりの頃は好きな英語を教えていければ満足で、管理職になることは想像もしていませんでした。しかし経験を重ねるにつれて自然と任される仕事が増え、それなら主任教諭に昇任した方がやりやすいと考えるようになりました。その後すぐに主幹教諭への推薦のお話をいただき、「学年主任」や「教務主任」を長きにわたり務めました。当時は主幹教諭といえば50代のベテランが担うというイメージがあり、そのイメージを払拭するつもりで業務に臨み、周囲もそんな姿勢を受け入れてくれました。
 主幹教諭になってからは自分で企画する楽しさや組織を動かす面白みを知ると同時に、経験を後進に伝え、人材育成していくことの必要性を痛感するようになりました。また、管理職から学校経営に対する助言も求められました。
 次第に「自分が管理職ならどうするか」と考えて職務に当たるようになり、管理職から強く勧められたこともあって、自ら管理職を目指すことを決心しました。家庭と仕事とを両立させることで、女性の先生方のロールモデルになれたらとの気持ちもありました。

子育てとの両立と周囲のサポート

 子育てと仕事との両立に追われた時期もありましたが、産休・育業や育児短時間勤務制度などを活用することで、両立することができました。また、以前より関心があった特別支援学校への異動が叶ったことも大きな転機となりました。複数担任制で時間的な余裕を比較的もちやすいこともあり、育児との両立に合った働き方の実現につながったのです。保育園のママ友も、忙しいときには子供を預かってくれるなど、助けてくれました。私自身が保護者として学校と関わった経験は、その後の仕事にもプラスになったと感じています。
 実は、私はシングルマザーです。仕事と子育てとの両立に対して不安はあったものの、「何とかなる」と常に一歩前に踏み出す選択をしてきました。私を見て後輩の皆さんが「あの人ができるのなら、自分にもできるかもしれない」と勇気をもってくれたら嬉しく思います。

管理職として働く思い

 現任校は若い教員が多く、ここが初任校の方も少なくありません。若手の先生が元気だと学校全体に活気が生まれますので、管理職としてそれぞれの先生に寄り添い、困っていることや課題を一緒に乗り越えていきたいと考えています。
 先生方が伸び伸びと教育活動に取り組めるよう、前例にとらわれず、今の時代に合った柔軟な教育活動を目指したいと思います。そして学校と家庭とが良い信頼関係を築けるよう、努めていきます。

教員志望者へのメッセージ

 管理職になったときはとても不安でしたが、周囲の皆さんが温かく受け入れてくださいました。こうした支え合いの文化が教員には根付いていますから、これから教員を目指す皆さんも、心配することなく飛び込んでいただけたら嬉しいです。子供たちと一緒に日々、模索していく連続ではあっても、教員は十分にやりがいのもてる仕事だと思います。
 ライフ・ワーク・バランスについては、自分のやり方次第で充実させることができます。育児や介護などに関するサポート制度も整っているので、ご自分のキャリアプランに合わせてうまく活用しながら、自己実現を目指してください。

任用制度とキャリアアップ

 公平公正な選考によって、多様なキャリアアップを図ることが可能です。

人事異動方針

 現任校に3年以上勤務する者を異動の対象とし、勤務年数が6年に達した者は異動することになります。

公募制人事

 教員の能力や適性を最大限に活用し、都民の多様な期待に応えていくことを目的として、区市町村教育委員会や都立学校が意欲ある教員を募集し、選考により配置する制度を実施しています。

任用制度とキャリアアップ

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