学校において、教員が生き生きと働きながら、子供たちと接する時間を確保できるような環境を整備することは、教育の質の向上のためにも大事なことです。
そのため、東京都教育委員会では、「学校における働き方改革推進プラン」等に基づき、教員が働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
Case01
日々発生する資料作成や教材印刷などの事務作業や教室等の消毒など、様々な業務を教員に代わってサポートするスタッフです。東京都では、全ての区市町村立学校に配置できるよう予算を確保しており、教員の負担軽減を支援しています。
本校は児童・生徒が約1300人の大規模校のため、ご家庭へのお知らせなどの資料の印刷や配布ひとつをとっても膨大な時間がかかってしまいます。他にもアンケート集計、調理器具準備、採点、データ入力、通知等郵送準備など、日常的に必要な様々な業務を依頼できるので、事務作業が効率化され本当に助かっています。スクール・サポート・スタッフの活用でできた時間は、自分の授業準備や分掌等の事務作業に充てたり、担任クラスの授業を見に行って、生徒理解が進むなど、教育指導の質向上にもつながっています。
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Case02
部活動の負担を軽減するために、専門的な技術を持つ指導者を部活動指導員として配置する制度です。スポーツだけでなく文化、科学等においても導入され、実技指導・大会・合宿等の引率、管理運営、年間・月間指導計画作成、保護者対応など、様々な面の業務を担当し、教員の負担を軽減します。東京都では500校以上で1500を超える部活動で導入されています。
バドミントン部の顧問をしていた際、部活動指導員が配置されました。私自身経験がなかったため、専門的なアドバイスや実際の手本など、週に2~3回の指導に加え、休日の大会の引率もしてくださり、非常に助かりました。そのおかげで時間ができ、授業準備や採点の仕事時間に充てるなど時間を有効に使うことができました。
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Case03
ICT活用による業務改善策として、統合型校務支援システムの導入を推進しました。このシステムは、成績管理・出欠管理・指導要録など、教員が「手書き」「手作業」で行うことが多かった業務をシステムによる一元管理・共有によって効率化するものです。他の作業工程と重複する業務を軽減したり、システム化することで作業ミスの防止も期待できます。
日々の出欠・欠課時数管理、成績管理などをシステム上で入力・管理でき、アナログでカウントしていた従来に比べて、手書きの手間やストレスが大幅に軽減されました。また、システム上で他の教員ともデータを共有することができるため、授業担当でなくても欠課時数を確認したり、急な休暇等で成績処理ができない状況でも他の教員がサポートしたりすることも可能です。また、成績一覧表等を簡単に出力できるので、会議資料の作成の手間や時間が減り、そのぶん他の業務に充てることができています。