ここから本文です

キャリアを知る

メインビジュアル

Talk Session02 今振り返る1・2年目のリアル

 教員を目指したきっかけや、実際に教員になってみて感じたギャップ、仕事のやりがいや東京の教員の魅力、気になるライフ・ワーク・バランスについて、4名の教員がホンネで語ってくれました。

MEMBER

メンバー

日下部 綾香 都立花畑学園
教諭(令和2年度採用)

メンバー

大谷 祐介 日野市立大坂上中学校
教諭(令和3年度採用)

メンバー

松井 聡汰 青梅市立藤橋小学校
教諭(令和4年度採用)

メンバー

植村 優里香 都立千早高等学校
教諭(令和3年度採用)

Q教員を目指した理由について

日下部私は高校生の頃に心理学に興味をもち、心理学の分野から障害のある子供たちに関わりたいと思うようになりました。弟にも障害があると分かってからはその気持ちが一段と強くなり、特別支援学校の教員を目指すことを決めました。

大谷私は幼い頃から、大人になったら先生になるものだと考えていました 。日常生活で接する大人は親か先生でしたから、“大人=先生”と思い込んでいたんです。そうした出発点でしたので、今でも教員というよりは一人の大人として子供たちと関わっている意識が強いですね。

松井私も大谷先生に近いかもしれません。教員になりたいと思うようになったのは小学校5、6年生の担任の先生に憧れたことがきっかけでした。特別なエピソードがあったわけではないですが、その先生を見て何となく自分も同じような大人になりたいと感じたことが、出発点でした。

植村皆さん、動機は様々ですね。私は親族に教員が多かったことから教員免許だけは取っていましたが、実は当初は民間企業を志望していたんです。ところが教育実習に参加して授業をする楽しさや生徒の成長を支える喜びを感じ、「私が本当にやりたい仕事はこれなんだ」と思い、教員の道を選びました。この選択に迷いはなかったです。

Q実際に教員になって、どうでしたか?

松井1年目は先輩教員の真似をしながら、自分に何ができるか、模索しました。印象に残っているのは先輩から「とにかく子供たちとはよく遊べ」と言われたことです。なぜ遊ぶのだろうと不思議に思ったのですが、実際に遊んでみることで児童との距離が縮まり、信頼関係が生まれることを実感しました。

植村分かります! 私も1年目はどう振る舞ったらいいか、戸惑いの方が大きくて、試行錯誤を繰り返し自分なりのやり方を模索していったことを覚えています。

大谷私は1か月ほど教員としての実感がもてませんでした。“教わる側”から“教える側”に変わったことに対する違和感がしばらく消えなかったためです。しかしその間も生徒や保護者は私のことを“先生”として頼りにし、質問や相談を寄せてくれました。その結果、次第に教員としての自覚が生まれてきたと感じました。

植村私が特に印象に残っているのは2年目に文化祭の担当になったことです。「自分のやりたいようにやってみればいい。新しいことに挑戦して失敗しても、きっといい経験になるから」と先輩にアドバイスいただいたおかげで、自分のスタイルを見つけることができました。

日下部特別支援学校では保護者との関わりが多く大変と思われがちですが、その点で特に苦労はありませんでした。戸惑ったのは、教材づくりなど授業以外の仕事の多さです。

松井同感です。私も授業以外の仕事が多いことには驚きました。それなのに周りの先生方がそれらをとても早く終わらせていたことには、もっと驚きました。

日下部要は慣れなんでしょうね。私も気づいたら、自然と自分のオリジナリティを出せるようになっていました。

トークセッション

Q教員のやりがい、醍醐味について

植村生徒の成長に役立てたと感じる瞬間は、いつも「教員になってよかった」と思います。1年生では意欲の低かった子が3年生になって部活の統率をしている姿を見ると嬉しいですよ。

松井よく分かります。私も子供たちの成長を見ることができると本当にやりがいを感じます。

日下部特別支援学校の子供たちは、成長速度がゆっくりです。その分、「洋服をたためるようになった」「好き嫌いせずに食べられるようになった」などの一つひとつの喜びが大きいんです。保護者に「子供が良い方向に変わった」と言われると、この仕事を選んでよかったと実感します。

大谷確かに保護者の声って、励みになりますよね。私はたまたま取った電話で、まだ一度もお目にかかっていない保護者から「先生の授業が楽しいって子供がいつも話してますよ」と言っていただいたことがあります。とても嬉しい一言で、大きな力をいただきました。

Q東京の教員の魅力について

松井私は学級経営研修生として採用されました。学級経営研修生とは、ベテランの新人育成教員の先生のサポートを受ける形で教員生活をスタートさせる制度です。この制度のおかげで私は様々なことを無理なく吸収しながら、教員としての仕事に慣れていくことができました。

植村研修制度の充実も素晴らしいです。私は、カナダでの1か月の海外派遣研修に参加し、英語の授業改善や英語科教授法について学ぶことができました。

大谷確かに研修が多いことは東京都の大きな魅力ですね。年次に関係なく受講できる研修も多いですし、交通の便がいいので他校の授業見学にも行きやすいです。他校の同期の先生と接することで、お互いに励まし合ったり、課題を共有できたりします。学んだことはすぐに次の日の授業でやってみようと思います。

日下部研修制度の話で言うと、私は東京教師道場に参加しています。とことん授業研究することで、自分の授業を見直したり、新しい視野を身につけたりできています。

トークセッション

Qライフ・ワーク・バランスについて

植村2年目になった頃から仕事のペースがつかめて、自分でコントロールしながら授業準備等も進められるようになりました。今は仕事とプライベートについて、うまくバランスが取れていると感じます。習い事も始めました。

日下部私も業務に慣れてからは、以前より1時間早く帰れるようになりました。

大谷先ほど日下部先生が「気づいたらオリジナリティを出せるようになっていた」とおっしゃっていましたが、私も業務に慣れてきたら自然とメリハリをつけて進められるようになり、早く帰れるようになっていました。

松井皆同じですね。私も2年目には趣味の時間がもてるようになり、今では家に帰る途中にジムに寄って筋トレをしています。

Qこれから教員を目指す方へ

松井子供たちの成長に直接関わることのできる、かけがえのない仕事だと思います。初任の先生にも研修制度やサポート体制が整っているので、安心して教員を目指していただきたいですね。

植村生徒と一緒に笑って泣いて、こんなにも心が動く仕事はないと思うんです。どんな経験も教員としての糧になるので、ぜひ皆さんも今から様々な経験を重ねて視野を広げてください。

大谷教員は、間違いなく人の記憶に残る仕事ですよね。確かに大変なこともありますが、「教員になってよかった」と思える瞬間が絶対にあるので、多くの方にお勧めしたいと思います。私もこの先、他の職業では経験できないことに出会えると思うと本当に楽しみです。

日下部教員は子供たちの将来を輝かせることができるとてもやりがいのある仕事です。同じ日は1日とないし、子供の数だけいろんなことが起きますから、本当に毎日が刺激的で充実しています。皆さんの中には、様々な不安をおもちの方もいらっしゃるでしょう。でも、周囲の先生方が絶対に手を差し伸べてくれるので、心配はいりません。ぜひ一歩を踏み出してください。

Recommended Contents

Recommended Contents

Talk Session 01
若手教員のフォロー体制って??

Recommended Contents

わたしのキャリアヒストリー

興味関心かあらコンテンツを探す