東京都教育委員会では、高い資質・能力をもった若手教員を育成する「若手教員育成研修」を実施しています。採用から3年間で系統的・段階的に教員としての基礎的・基本的な知識・技能を身に付けた教員を確実に育成していきます。
小学校に配置される教員のうち、新人育成教員が配置されている学校の新規採用教員を、「学級経営研修生」として任用しています。学級経営研修生は、新人育成教員の支援を受けながら学級を担任し、日常業務を通してスキルアップしていきます。
詳細はこちら 自ら学び続ける教員を支援することを目的に、研修動画の充実を図っています。新学習指導要領の全面実施に伴う各教科の見方・考え方を重視した授業づくりや現在の教育課題に即した動画を多数掲載しています。
また、通所研修の事前課題を動画で提供したり、通所研修後に内容整理のため動画を配信したりするなど、動画と通所研修を組み合わせることで、効率的・効果的な研修を構築しています。
自己の課題等に応じて選択する希望制の研修です。教員一人ひとりの能力やニーズに応じて、「教員の専門性として求められる力」を確実に身に付けることができるよう、研修を設置しています。
2年間にわたる授業研究等を通して、教員の授業力を一層高めるとともに、他の教員を指導する資質・能力を育成します。
※対象(部員)…教職経験年数が4年目から10年目程度の教員
授業力の向上に向け、リーダー等から継続的に指導・助言を受ける。
部員の授業力向上に向けた助言を行うとともに、自らの資質・能力の向上を図る。
有間 智哉稲城市立稲城第一中学校
教諭
東京教師道場では、毎月の授業研究に向けて、事前に学習指導案検討を重ね、当日は実施した授業を6つの要素から分析し、協議を行います。そこでの学びから自身の授業を見つめ直し、課題を明確化していきます。私の班では「探究の過程を意識した授業展開」をテーマに今後授業を行っていくことを決めました。道場では、毎回教授(学習指導専門員)やリーダー、部員から新しい知識や刺激をもらっています。常に変化する教育分野において、時代に対応するための「継続した学び」が得られる大変有意義な研修です。
教育研究員は、東京都の教育の質を向上させるために、都内各地区の教育研究活動の中核となる教員を育成することを目的としています。月例会、宿泊研究会、部会別発表を通して、1年間の実践的な教育研究に取り組みます。
なお、育児中の教員への支援として、夏季休業中に行う御岳山における宿泊研究会(2泊3日)では、託児所を開設し、研究時間中の保育を実施しています。
最新の教育事情や英語教授法を学び、異文化理解を深めることで、児童・生徒の英語によるコミュニケーション能力の向上につながる指導力を身に付けるため、教員を海外大学等へ「約1か月間」派遣します。
大学での英語授業の様子
英語教育推進プログラム
縫村 聡都立鷺宮高等学校
教諭
海外の大学で約1か月間、最新の研究に基づく教授法を学びました。ホームステイ先では、ホストファミリーと他国から来ていたルームメイトと共に生活をしました。また、現地の教育機関を訪問し、現地の教育事情を学ぶ機会もあり、充実した日々を送りました。派遣前と後では、自身の指導や生徒の学習状況を見る視点が大きく変わりました。海外派遣研修への参加で得た知見は、普段の授業に活かすとともに、研究授業や研究会での発表を通して、研修の成果を広く還元してまいります。
大学等の高等教育機関の訪問や関係機関の視察を通して、グローバル教育を推進する教員を育成するため、英語を母語又は公用語とする国へ「約1週間」派遣します。
研究施設での講話、小学校訪問の様子
グローバル教育推進プログラム
館野 桃子三鷹市立三鷹第二小学校
教諭
約1週間、シンガポールへの派遣研修に参加しました。教育機関の視察や、教職員・学生とのセッションを通して、多民族国家・移民社会ならではの教育システムを学んだり、グローバル教育に対する知見を深めたりすることができました。また、隣国マレーシアの現地校を訪問し、実際に学校生活の様子を見させていただきました。現地の先生方の熱意と温かさ、子供たちのキラキラした笑顔が強く印象に残っています。研修を通して、自身の教育観を見つめ直すことができ、帰国後は、グローバル人材育成の視点を取り入れて学校全体の授業改善に貢献しています。
※今後、さらに次のような取組を実施する予定です。
①指導的立場の教員の指導力向上を目的とした「アドバンストコース」(R7・2週間予定)
②教育課題解決の政策立案に向けた海外大学院等への長期派遣(R8・1~2年を予定)
各区市町村立学校や都立学校から選抜された教員が、企業研修、講義、グループ協議等により、学校マネジメント能力を高め、教育管理職を目指す意欲を高めます。
東京都教職員研修センターにおける1年間の派遣研修を通して、学校経営や学習指導等についての高い専門性を身に付け、指導的役割を担う学校教育のリーダーにふさわしい教員を育成します。
研究開発委員会は、教育課題に関わる教育内容や方法等について研究開発を行い、その成果を普及・啓発することにより、学校教育の改善・充実を図ることを目的としています。総会、定例会、指導資料説明会を通して、教育課題解決のための教育内容や具体的な方策について研究開発を行います。