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キャリアを知る

わたしのキャリアヒストリー

 教員になってからどのようなキャリアを歩むことができるのでしょうか。ライフイベントも含めたキャリアヒストリーを、管理職に振り返ってもらいました。

渋谷 里美
キャリアヒストリー

教員を目指したきっかけ

 「教員っていいな。」そう思ったのは、2週間の教育実習期間の終盤でした。美術教員志望だったので、実習中の授業で見本作品を見せる前は、ほとんど寝ずに作品を仕上げ、授業に臨むなどとても大変でした。しかし、授業で自分の作品を見せると、生徒の反応はすごく良く、目をキラキラさせながら声を上げていました。その姿を見た時、取り組んだ大変さの全てが報われた思いでした。「打てば響く。」まさにそんな2週間でした。所属したクラスの生徒も温かく迎えてくれ、実習の終わりがとても悲しく感じられました。「なんて良い職業なんだろう。」そう感じたのが、教員を目指したきっかけでした。

管理職選考受験に向けての意識の変化

 年数を重ねる中で、管理職が何を考え、どうしたいと思っているのか知りたいと思っていました。また、教師としてどうすることが正解なのかを悩む中で、学年や学校をよくしたいという思いを校長先生と話したいと、漠然と考えていました。
 主任教諭や主幹教諭になると、学校を運営する上で管理職に頼られるためにはどうすればよいかを考えるようになりました。周囲の勧めもあり管理職選考を受験しましたが、その時、私は、管理職になりたいと強くは思っていませんでした。
 しかし、同期の先生方が一生懸命に頑張っている姿を見ると、自分の考え方の甘さを感じ、中途半端な気持ちでいることをやめ、気持ちを切り替えて管理職を目指して頑張ろうと決心しました。

周囲のサポートと家族との時間

 2番目の子供の育休が明けるタイミングで、夫が単身赴任となり、1人で2人の子育てをすることの大変さを考え、夫の両親と同居することにしました。下の子はまだ小さかったため、保育園に預けましたが、長男は3歳になり、ある程度色々なことができるようになっていたので、夫の両親が面倒をみてくれました。私が宿泊行事でいないときには、子供たちが寂しい思いをしないように、夫の両親が子供たちを旅行に連れて行ってくれたこともありました。
 夏休み期間には、夫が単身赴任していた新潟県に子供たちを連れて行き、キャンプ、海水浴、水族館、花火大会に行くなど楽しい時間を過ごしました。第二の故郷のように通い、2年間を満喫しました。

周囲のサポートと家族との時間

管理職として働く思い

 私は「職員室の担任」としての意識で、先生方を見守るようにしています。できるだけ先生方の動向を確認するように意識しています。例えば、不得意そうな仕事に取り組んでいる先生には声をかけ、「大丈夫です。」という返事が返ってきてもその表情を見るだけでなく、具体的に進捗状況を聞くようにしています。また、副校長自身が直接生徒へ指導するのではなく、どうすれば先生方が生徒にとってよりよい指導ができるかを常に考え、学年や学校全体をフォローできるような体制づくりを考えています。

応募者へのメッセージ

 「児童・生徒に何を教え成長させたいか。」その軸がぶれないことが大切だと思います。自身の生活の変化は様々起こります。学生から社会人へ。親元から一人暮らしへ。独りから二人へ。やがて子を持つ親へ。そのタイミングは決して自分の望み通りではないかもしれません。しかし自分なりに考え工夫していけるので、その状況をなんとか乗り越えることはできます。そのときは大変でも、振り返ると自分が一回り成長できていることに気付きます。「当たって砕けろ」の精神です。自分の周りにはそれを経験した先輩たちがいます。必ず手を差し伸べてくれます。キャリアアップの際にも同様のことが言えます。私自身もそうでした。弱音を吐くことは時には必要です。自分を開示できると心が軽くなり、また少し頑張る勇気がもてるはずです。

任用制度とキャリアアップ

 公平公正な選考によって、多様なキャリアアップを図ることが可能です。

人事異動方針

 現任校に3年以上勤務する者を異動の対象とし、勤務年数が6年に達した者は異動することになります。

公募制人事

 教員の能力や適性を最大限に活用し、都民の多様な期待に応えていくことを目的として、区市町村教育委員会や都立学校が意欲ある教員を募集し、選考により配置する制度を実施しています。

任用制度とキャリアアップ

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